イギリスはスーパーの激戦区で、大手スーパー間ではしのぎを削る競争があります。大きくはWaitrose、Morrison、Sainsbury、Tesco、ASDA、Iceland、Lidel、Aldi等々があります。
良い物を買うためには万国どこでもお金がかかるのは事実ではありますが、ロンドンの日本人駐在の多い地区のコミュニティではどこのスーパーで食品等の日常品を購入しているかでステータスが別れているとも聞きます。またスーパー自身もイメージ戦略を重視しています。どこのスーパーに買い物を行っているかでその家庭の経済事情を比べたい気持ちもわからないでもないですが、多様な文化のロンドンにおいて、日本的な横並び意識が界見えているようにも思います。
冒頭の競争を考えると、あまりにも高い価格設定をする事や地区のニーズに沿わない場合、価格が安くても品質が悪い場合は、敏感な消費者がすぐに反応して、容赦なく市場退場を迫られてしまいます。なのでロンドンの大体のスーパーにおいて、価格や品質も均一化しているのというのが私の私見です。大手スーパーに流通している野菜、果物、乳製品、加工食品等はイギリス国内産およびEU圏内から物流にのってくるものが大半ですので、品質ではさほど差がつかないのが実情です。とくに生鮮品は品質保持期間が短いですので、次々と売れていかない事には質が保てません。ですので高級スーパーの小ロットの高級品よりは大手スーパーで一般的に流通している大衆品の方がブレは少ないと思います。また日本とは異なり、イギリスのスーパーはどこも商品の扱いがやや大雑把ではあるので、日本以上に商品自身をよく見て買う事が大事です（下の方に積まれた果物や野菜はかなりの頻度で潰れていたり、ちょっとカビが生えている場合もあります。卵もパックを開けて確認する方がいいと思います）。この点もネットスーパー利用時に生鮮品の注意点となります。
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大手スーパーは上記のどこも（高級といわれている所でも）、値引きキャンペーンをかなり弾力的に用いています。例えば大きなスナックの６袋詰め合わせが通常２ポンドが１ポンドにしたり、コーンフレーク１箱２．５ポンドが１ポンドになったりします。一度消費者に食べてもらって習慣化する事で、次回の定価販売を期待しているのだと思いますが、上手くスーパーを変えてローテーション利用する事で幅広い商品で比較的継続的に値引きキャンペーンを享受できるかもしれません。この商品にしては定価設定が高いな（イギリスの物価を考えても）と思う時もあるので、私個人としては消費者として正当に価格弾力性を示している瞬間と思って、そのような場合は上述の方法で定価での購入は避けています。
結論として、利用スーパーによるステータス感はスーパーのイメージ戦略そのものとは思いますが、多少のばらつきがあるもののおよそ価格や質は均一化しています。商品の目視確認は必須です。スーパーを固定しない方が実利が大きい場合がありそうです。